説明
銀化した表面が虹色に輝き、神秘的な表情を見せるローマングラスの小瓶。約2000年という時の流れが詰まったロマンあふれる品です。
ローマングラスとは、古代ローマ帝国で製造され流通していたガラス製品のことです。もとは透明のガラスでも、長い間土や砂の中に埋まっていると、土の中の鉄や銅、マグネシウムと化学変化を起こします。これを「銀化現象」と呼びます。
ローマングラスの魅力の1つは、銀化現象によって生まれる複雑な光の反射です。孔雀色の煌めきは、人工的に作れるものではありません。長い時を経て、自然の力で生まれた美しさなのです。
ローマングラスが製造されたのは、ローマ帝政が開始した紀元前27年から、ローマ帝国が東西分裂するまでの紀元後395年の間といわれています。ガラスが発見されたのは紀元前2300年頃(なんと今から4000年以上前!)といわれていますが、その後、人の手で成型できるようになり、ガラス製品が行き渡るまでには長い時を要しました。
ガラス製品は最初、コア・ガラス技法という粘土で作った芯に熱したガラスを巻き上げていく技法で作られていました。しかし、これには高い技術力が必要で、必然的にガラス製品を手にするのは一部の王侯貴族に限られていました。
ローマ帝政時代になって初めて、パイプの先端にガラスをつけて吹く吹きガラス技法が開発されます。これによって、簡単にガラス製品を作れるようになり、一気に庶民の間でもガラス製品が身近なものとなりました。
この小瓶も、約2000年前の古代ローマで、誰かが手にしていたのでしょう。薬瓶として使われていたのかもしれませんし、調味料や香油などを入れていたのかもしれません。そして土の中に埋まり、はかり知れない時を経て、今ここに存在しているのです。遺跡と同じぐらいの歴史を持つ小瓶です。
銀化を模した贋作も存在しますが、本物の銀化かどうか確認済みです。状態は良好で、直立するため、インテリアとしてお部屋に飾れます。
神秘的なローマングラスを手元におき、古代ローマに想いをはせてみてはいかがでしょうか。
サイズ・状態
サイズ
高さ:約7cm
幅:約2.5cm
状態
表面に美しい銀化が見られ、安定して直立します。
底面に穴はなく、安定感があるので、一輪挿しなど花器としてご使用いただくことも可能です。
もちろん、そのまま飾っても美しい風合いを楽しめます。
アンティークグラスは古物です。
土の中に埋まり、化学変化を起こすことで、銀化が生じます。
新品ガラスとは異なる点をご留意ください。
商品について不安な点、気になる点がある方は、お気軽にお問合せください。