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説明

1894年にルックウッド製陶所により制作された花瓶です。

浮き上がるようなリアルな植物と美しいグラデーションが見事です。

1880年頃、アーツ・アンド・クラフツ運動でうまれたヨーロッパの器たちにインスピレーションを受けたアメリカの陶芸家たちにより、この新しい様式が発展していきました。

その中でも、最も重要で成功した製陶所のひとつが今からご紹介するルックウッド製陶所です。

ルックウッドはアメリカのオハイオ州で、マリア・ロングワース・ニコルズなどの女流陶芸家たちが始めた絵付け教室がその始まりです。主に写実的な植物が描かれ、すばらしい絵付けと複雑な釉薬使いが特徴です。

今回ご紹介する花瓶を見てみましょう。

バロック絵画のように、浮き上がるような立体感や生々しさを感じる写実的な植物と、複雑な釉薬使いによる、黒、オレンジ、緑のなめらかなグラデーションがとても美しいですよね。

花瓶の底には製作者によるサイン「Olga G. Reed」と炎のマークが入っています。

炎のマークは1886年から用いられ、毎年炎の数がひとつずつ増やされていきまいた。そのため、この花瓶は1894年に制作されたことがわかります。

日本のネットショップでルックウッドを取り扱っているところは、恐らくここだけではないでしょうか。とても希少です。珍しくかつ、美しい花瓶をお探しの方にぜひオススメしたい作品です。

サイズ・状態

サイズ

高さ：約16cm

幅：約10cm

状態

作られてからおよそ126年たっていますが、その経年は全く感じさせることはなく、かなり状態は良いです。

花瓶の口の一部にごく小さな線状の傷があります。目立ちませんので、気になることはないと思いますが、写真をご参考ください。